「あーまたイライラする…生理痛かな?」「頭痛いし、体はだるいし、なんか憂鬱だ…」「生理前はすごく悲しい気持ちになる」「あれ?でもそうでもない時も同じ症状かも?」「月の半分程度はずっと何かしらの不調を感じている」
あなたはこういったことでお悩みでないでしょうか?特に女性は、長年このような辛い症状に悩まされていることが少なくないです。様々な症状が起こるPMS。気になってネットで調べてみたら自律神経失調とほとんど症状が同じ?そう、PMSと自律神経失調症はとても症状が似ているのです。
そこで今回はPMSと自律神経失調症との違いをセルフチェックを含めてお話ししていきます。症状別に軽い対処法もお伝えしますね。
あなたのお役に立てれば嬉しいです。
PMSとは?自律神経失調症とは?
PMSとは?
PMSとは、月経前症候群と呼ばれ、ホルモンの乱れによるものです。ホルモンが乱れると、
- 頭痛
- 肩コリ
- 眠気
- だるさ
- 腰痛
- イライラ・悲しい・憂鬱
- 食欲が増える
- むくみ・便秘
- 肌荒れ
など、数え切れないほどの症状が出ます。
原因としては、月経前は「プロスタグランジン」という子宮内膜を厚くさせるホルモンが多くなるのですが、そのバランスが悪くなると様々な症状が出てしまうのです。これをPMS(月経前症候群)と呼びます。※生理痛が激しくてお困りの方は生理痛はないのが正常、生理痛がなくなれば慢性腰痛も改善する。その鍵は「血流」もお読みください。
すごく症状は辛いのに、女性の方は「私の体が弱いだけなのかな?」「甘えているだけかな?」なんて我慢しがちです。PMS症状が長年ある方はあって当たり前と思われがちですが、実は違うので最後に簡単にできる解消法をお伝えしますね。
自律神経失調症とは?
変わって自律神経失調症とは、体のリラックス状態と緊張状態(これを自律神経と言います)を調節する脳の中にある「視床下部」というところから、自律神経のバランスが乱れてしまっていることを言います。症状としては、
- 頭痛
- 肩コリ
- だるさ
- やる気が出ない
- 腹痛
- めまい
- 耳鳴り
- むくみ、便秘
- イライラ・悲しい・憂鬱
- 手足が痛い
- やたら汗をかく、もしくは寒がる
などが出てきます。そして、胃が痛くても、腸が痛くても検査をすると問題がないです。ちなみに、「うつ病」との違いは、検査で脳に異常はないということです。検査で出ないレベルで自律神経が乱れていますが、症状としてはとても重く、「毎日の生活が辛い」と言われる方も多いです。
※だるさでお困りの方はもしかしてうつ!?嫌な体の「だるさ」とうつの関係性もお読みください。
PMSと自律神経失調症の大きな違いは!?
では、PMSと自律神経失調症の大きな違いはどこなのでしょうか?これは諸説あり、医学的にこうだ!というものは正直ないのですが、簡単に言うと「月経によるホルモンの乱れがあるか、そうでないか」と言うことです。
ふたつとも病気ではなくそういった症状のことをPMSなり、自律神経失調症と呼ぶということなのですが、どちらも自律神経は乱れているのです。なので症状はほぼ同じようなものになります。
そして、月経によるホルモンの乱れがあるかないかでどちらかが決まると言うことは、生理が始まれば、症状は治まるのがPMS、そうでないのが自律神経失調症と言うことになります。
「PMS」or「自律神経失調症」1分でできるセルフチェック
大きな違いは「(女性)ホルモンの乱れがあるかどうか」でした。
では、今からは細かいお話をしていきます。あなたはどちらに当てはまるでしょうか?セルフチェックしていきましょう。
PMSの場合
症状は上記でお話ししました。では、その症状がどのように出るのがPMSである可能性が高いのでしょうか?
- 月経の3〜10日前に不調になる
- 月経が始まれば症状は軽くなるか、改善する
- 月経前になると甘いものをたくさん食べてしまう
- 時間帯によって症状が変わらない
- 月によって症状の重さが異なる
- 月経痛がキツイ
どうでしょうか?PMSは基本的に生活習慣(睡眠、食べるもの、運動、ストレス)の乱れで症状がきつくなりやすいので、月によって「今月はマシだ」「今月は辛い…」など、症状の重さが違うことが多いです。症状的にはかなりお辛いとは思いますが、自律神経失調症より、PMSの方が簡単に(物質的に生活を変えるだけで)治り易いと言えるので、後で簡単な対処法もお伝えします。
自律神経失調症の場合
これも症状は上記に書いたようなものです。
- 月経とは関係なく症状が出る
- 朝が辛く、夜の方が症状は軽い
- 夏場・冬場に症状が悪化し易い(体温調整が出来づらくなる為)
- 症状がコロコロ変わる
- ストレスがかかると、症状が悪化し易い
- すごく眠い(過眠)もしくは寝られない(不眠)
- 病院に行っても、ホルモンも脳波も、不調がある場所も問題がないと言われる
などです。
自律神経失調症はストレスと多く関係しているので、ストレスがかかると例えば胃が痛くなったり、頭痛が悪化したりと心だけでなく、体に症状が出やすいです。後は症状がコロコロ変わるので、胃が痛くて胃腸科にいくも問題がないと言われ、腰が痛くて整形外科に行ってレントゲンを撮っても問題ないと言われ…など、いろんな病院を転々としますが、痛い場所には特に問題がないと言われます。その上、うつのように脳に問題はないと言われ、PMSのようにホルモンにも問題がないと言われるので実質「原因不明」と言うことになってしまいます。そう言った「症状」のことを自律神経失調症と呼んでいるだけなのですから。
当院に来られる自律神経が失調している方には病院巡りもストレスになっている方も非常に多いです。お辛い中で、体力・お金・時間を使われるのは、心身ともに疲れますよね。でも、そんな症状も必ず良くなるのでご安心ください。
今日からできる!簡単対処法
どちらも、原因のでどころ(視床下部)は一緒なのですが、細かい原因は違います。そこで、簡単な対処法をお伝えしていきます。これだけで症状が改善した方も多いですよ。
PMSの場合
- 甘いものを控える
- 添加物を控える(コンビニ弁当・コンビニパン・カップラーメンは特に注意です!)
- 睡眠時間を確保する(22時〜2時は睡眠のゴールデンタイムです。できるだけこの時間帯に寝ましょう)
- 軽いストレッチをする(座り仕事の方は足首を動かすくらいでも違います)
よく言われるのが、「仕事だから睡眠が取れない」「甘いものを我慢したら余計ストレスがたまる」などと言うことです。あなたは、仕事とご自身のお身体、どちらが大事ですか?もちろん、頑張りどきもあると思いますが、ずっと頑張り続けるともちろん体にガタがきますので、ご自愛ください。
甘いものは「脳の回転が早まる」「食べたら幸福感がある」とよく言いますが、急激に血糖値が上がると、確かに脳の回転も早まりますし、セロトニンという幸福ホルモンが発生します。ただし、その後急激に血糖値が下がるので、糖が切れると気持ちが憂鬱になったり、体のパフォーマンスが落ちたりします。そして糖分依存症になるのです。
「おやつにチョコレートなしなんて考えられない!」と言う女性は、緩やかに血糖値が上昇する、タンパク質(肉、ナッツ、魚)をオススメします。
自律神経失調症の場合
この場合は、ストレスが大きな原因になっているので、精神的なところ、それに関わる内臓の機能を改善することが症状改善の近道です。以下のことを意識してみてください。
- 自分の考えをまず認める
- ストレス発散方法を見つける(ノートに書く、人に話す、ぼーっとする、カラオケに行く 等)
- 食事は腹8分まで
- ストレスを環境、人のせいにしない
以上です。あなたは、ストレスって周りのせいだと思いますか?もしかしたらあなたは、誰かに迷惑をかけられているかもしれませんし、職場で大変な仕事を任されているのかもしれません。俗に言う、DVにあったり人にひどいことを言われたり、ひどい態度を取られているかもしれません。あなたがそう思っているなら、それは間違い無いのでしょう。でも、それって、なかなか変わりませんよね?人に変わってもらうのを待っていては、あなたはずっと嫌な思いをし続けることになると思います。それに対して、環境を変えるか、考えかたを変えると言うことだったらきっとできると思います。
ですので、どうしても環境や周りの人間関係が辛いようでしたら、「逃げた」と言われても構わないので、環境を変える・考え方を変えることをしてみてください。
あとは内臓の問題です。内臓は自律神経が直接支配しているので、内臓への負担も、自律神経を乱す原因となります。ストレスで胃が荒れたり痛んだりするのもその証拠です。ですので、まずは食べ過ぎをやめましょう。そして、甘いものや添加物も控えてみましょう。関係ないと思われるかもしれませんが、実は深い関係があるのです。その話はまた今度しますね。
どちらも自律神経の乱れが原因
さて、お話しは以上になります。
あなたはどちらか見当がつきましたか?
どちらにしても、すごく辛い思いをされていると思います。似たような症状なのは、原因が自律神経(脳の視床下部)だからです。自律神経の働きさえ良くなれば、あなたの症状は必ず良くなります。
上記の対処法を是非試していただいて、「良くならない」「医療機関にサポートしてもらって症状を改善させたい」と思われる方はお気軽にご相談ください。
あなたが、心身ともに健康になることを心から願っています。