当院に来院される方で、圧倒的に多い症状は「腰痛」。
全国民の8割が腰痛を経験したことがあると、厚生労働省が発表しているほど。国民病とも言われていますね。
あなたも腰痛でお困りではないでしょうか?
今は無くても定期的に腰痛を感じていませんか?
今回は女性のお悩みで特に多い、生理痛と長年の腰痛の関連性について紹介します。
来院される女性腰痛患者さんのほとんどと言っていいほど、「毎月生理痛にも悩んでいます」そう話されます。
何年も、毎月の生理痛と闘っているので、「生理痛はあって普通」そうみなさん思われていますが、あなたもそうではないでしょうか?
実は、「生理痛はないのが正常なんです」
慢性腰痛を訴えて来られた方が、改善していくと、「生理痛が気にならなくなりました!」そんなことが良くあります。
その鍵となるのが、「血流」です。
その関連性について、お伝えしていきますので、あなたの生理痛と慢性腰痛解消のためにお役立てください。
生理痛はないのが正常です
「生理は痛みがあるのがアタリマエでしょ?」
ずっと痛みに耐えて来て、痛み止めは欠かせない。
そんな状況だったあなたは、そう思って当然だと思います。
でも、「痛み」=カラダからのSOSのサインなんです。
これは、ヒトに備わるすごいシステム。
痛みは決してワルモノではありません、実はカラダから「異常がおこってますので、気づいてください」というサイン。
腰痛もそう、頭痛もそう、腹痛もそうです。急に頭やお腹が痛くなると、
「何か脳の病気かな?胃腸の風邪かな?」と思いませんか?
それと一緒。実は、生理痛は同じように考えられることは少なく、あってアタリマエの痛みと認識してしまいがちです。
生理痛=子宮に何かトラブル? そう心配してあげてください。
生理痛もないのが正常なんです。
生理痛の原因とされているのは?
生理中に、腹痛や腰痛といった「生理痛」を感じる人は少なくありません。プロスタグランジンが過剰に分泌されることが原因といわれており、痛みが起きるだけでなく、胃腸の働きが悪くなる人もいます。
引用元 https://www.ssp.co.jp/eve/period_pain/symptoms/pain.html
女性なら誰でもご存知でしょう、エスエス製薬さんの生理痛サイトにも、上記のように生理痛の原因にはプロスタグランジンが過剰に分泌されることが原因。そう書かれています。
プロスタグランジンは、ヒトの体内の組織や器官に存在する、ホルモンに似た働きをする物質です。
子宮内膜から分泌されるのですが、それにより経血を外にだすために子宮を収縮させます。
そもそもなぜプロスタグランジンが過剰に分泌されるのか?問題はそこですよね。
それは、血の不足や冷えにより血流が悪くなると、このプロスタグランジンの分泌が過剰になって痛みを引き起こすと言われています。
冷えれば血管が収縮して血流は悪くなりますし、血流が悪くなると血が届きにくくなり冷えてしまいます。
その状態が続くことは、生理痛を毎月引き起こすだけでなく、婦人科系のトラブルもおこすことにも繋がるんですね。、
生理が夜に来ていませんか?
生理が来る時間って気にされたことありますか?
ほとんどの方は無いように思いますが、来る時間帯が夜だと血流が悪い状況とも言えます。
その理由が、生理をスタートさせるのは交感神経の働きによるため。
自律神経は交感神経と副交感神経に分けられていて、それぞれがバランスをとってヒトの活動をコントロールしています。
交感神経は活動期に優位になるので、朝起きて活動を開始して、夕方ごろまでに特に働きます。この間に生理がおこるのが基本ですが、夜中リラックスするはずの時間、寝ている時や寝る前など副交感神経が優位になる時間帯に生理がおこるということは自律神経の乱れが考えられます。
夜も交感神経が優位になっているということは、ストレスが過剰にかかっていることが多いですが、同時に血流も悪くなっているはずです。(交感神経は血管を収縮させるため)
夜に来ることがアタリマエになっている方は、血流が低下している状態ということにも繋がります。
生理の際にチェックすること
- 痛みが無いか
- 経血がサラサラか
- 経血に塊が無いか
- 経血の色は明るいか
- 夜、夜中に来ていないか
上記5つをチェックしてみてください。
特に3の塊がある場合は要注意です。レバー状の塊などがある場合は子宮の血流が悪く、正常に働けてないことが考えられます。
痛みがひき、サラサラで塊がなく、明るい色で朝から夕方の間にくるというのが理想です。
この状態だと子宮の血流もよく、婦人科トラブルも出にくい体内環境と言えるでしょう。
生理痛はカラダからの「血流が悪くなっているよ」という警告
生理痛は血流の悪化した状態が子宮に影響しているというサインです。
子宮内膜症やチョコレート嚢腫、子宮筋腫、不妊症、子宮頸がん、、そして腰痛。
子宮卵巣系や腰痛などの様々なトラブルを引き起こしてしまいます。
子宮の血流が悪いということは全身の血流も悪い状態。当然近くのお腹や腰の循環も低下しています。
そのため、腰痛や腹痛が出やすいんですね。上記した引用元のエスエス製薬さんのサイトにも書かれているように
「腰痛や腹痛」に繋がります。
腰痛の原因も「血流」
腰痛の85%は原因不明と言われています。整形外科学会でも言われていることですね。
当院に来られる腰痛患者さん。ほとんどの方が血流を良い状態にカラダを変えていければ改善されます。
血流を良くするために、どんな処置が必要か?それはその方によって違いますが、結局、処置も生活習慣、睡眠、食事指導も全て血流を良くするために行います。
やり方や道筋は違えど、結局目的地は「血流を良いカラダに変えること」なんですね。
そうすれば、腰痛も引いていきます。
女性患者さんで腰痛持ちの方がほとんど生理痛をお持ちで、腰痛が改善するのと同時に生理痛も改善していくのは、「血流」が良くなった結果です。
血流を良くして、生理痛や腰痛を改善していく7つの対処方法
じゃあどうすればいいの?問題はここですよね。
その方の生活習慣によりますが、基本的なことをあげていきます。
- 腹巻、レッグウォーマー、靴下、膝掛け、5本指ソックスを使用する
- 砂糖、甘いもの、お菓子、外食、できあいものを控える。水分はお水を基本とする。
- タンパク質(肉、魚、卵など)とミネラルを積極的にとる
- 運動習慣をつける。歩きにいくだけでもいいが、外に出ない場合はスクワットがおすすめ
- 空腹の時間を作る。お腹が空くまで食べない。内臓を疲れさせない
- 深呼吸をする時間を取り入れる
- 23時には睡眠をとる。寝る前にパソコンやスマホをみない。(交感神経が高ぶるため)
以上のことはすぐに実行できることですので、少しずつでいいですから試してみてください。
その方の生活習慣によって、手法や食事、運動方法などお伝えすることは変わって来ますが、上記のことは基本になります。
腰痛も生理痛もカギになるのは「血流」
当院では、「血流」を良くするために、その方のカラダをチェックして、計画的に施術を進めていきます。
生理痛も腰痛も血流を改善することがカギになるからですね。
整体や漢方に頼るのも一つの方法です。
東洋医学の考え方では
気虚(ききょ)→血虚(けっきょ)→瘀血(おけつ)
このような順に血流が低下していくと言われています。
気虚は血が作れない状態
↓
血虚は血が足りてない状態
↓
瘀血は血が停滞している状態
↓
冷えによる生理痛や腰痛が起こる
こういう状況が出来上がってしまうんですね。
もし、ご自身で対策してもなかなか改善できずに悩んでいるなら、信頼できる治療院や漢方にて相談してみるのも一つの手段ですよ。
まとめ
生理痛と腰痛、そして改善のカギになる「血流」について紹介して来ましたがいかがでしたか?
東洋医学での考え方では、「血流」がカラダの状態を左右すると考えられています。
生理痛も腰痛も別物ではありません。
カラダからのSOSサインであることに何も代わりはありません。
血流を良くする手法はその方により違いますが、結局何をするにしても血流を良くする→痛みの改善に繋がるために行います。
この記事があなたの生理痛、腰痛改善に少しでも約立つきっかけになれば嬉しいです。
川上健史郎