「あーあくびをするたびに顎が痛い」
「口を開けたり閉じたりすると痛みが出るから、好きだった食事が楽しくない」
「しゃべってると段々顎が疲れてくる」
など、顎の嫌な痛みが続いているなんてことはありませんか?これって顎関節症かもしれません。この痛みが1週間、1ヶ月、1年と続くのかも!?なんて考えると不安になっちゃいますよね。
そんなあなたに朗報です。顎関節症は改善します!
今回は顎関節はどうやって治すのか?ということをお話ししていきますね。
顎関節症とは?
顎関節症とは、
- ものを噛むときに痛みや音がする
- 口を開けるときに痛みや音がする
- 気付いたら(特に朝が多い)はを食いしばっている
などの症状が出ることを言います。
顎の周りの関節、靭帯、筋肉に炎症や緊張が起こって上記のような症状が起こることが多いです。
顎関節症の痛み、結局治るの?
結論から言うと、顎関節症の痛みは取れます!
でも、治し方を間違えると痛みが取れないことも多いです。そうならないために、各原因ごとの顎関節症の治し方をお伝えしていきますね。
注意点としては、顎関節症を自覚した場合、ほとんどの場合が慢性化(症状が3か月以上続いて、体が悪い状態を当たり前だと認識)してしまっている状態です。そのため、ご自分でなんとかしようとするよりも顎関節症を対応できる歯科医院、整骨院、整体院などに行かれた方がスムーズに改善すると思います。
顎関節症の原因
「顎関節症と言われ、歯医者さんでマウスピースを買った」という方もやはり多いですし、もちろん、噛み合わせが悪いことが原因の場合はそれで改善することが多いです。
今回は、歯の他に原因がある場合をご紹介しますね。
全身のバランスの悪さ
全身のバランスの悪さが影響して顎関節の左右のバランスが悪くなることもあります。
さて、バランスが悪い、姿勢が悪いというと、皆さんは「自分の意識が足りないから」と思いませんか?もちろん、それも少しあるのですが、バランスの悪さや姿勢の悪さの原因はそれだけではありません。大きく分けると2つ原因があります。
自分で姿勢を治せていない
通常は、寝ている時や歩いているときに自分の歪みを治していく機能が体にはあるのです。血流が悪くなったり、回復ホルモン(成長ホルモン)が不足していくとそれができなくなります。
内臓の疲労がある
あなたは、お腹が痛いとき、どんな姿勢になりますか?お腹を守るように丸い姿勢になりませんか?
そのように体には、内臓が疲れているとそこを守ろうとする仕組みがあります。お腹が「痛い」までいかなくても内臓の疲れによって姿勢が悪くなることはよくあります。実際に合わない食べ物(日本人なら乳製品が多いです)をやめてみただけで姿勢が良くなったケースは何件もありますよ。
この場合は、内臓の疲労から、
- 姿勢が悪くなる
- 血液、リンパ液の流れが悪くなる
の2つのデメリットが生まれます。そうすると余計に顎関節の痛みが出やすくなりますし、痛みが出てからの改善が遅くなったりします。「意識していないと姿勢が丸くなっている」あなたは要注意です。
一緒に動く頸椎(首の骨)に原因がある
口を開けたり、閉じたりするとき、顎関節と一緒に頸椎(首の骨)の上から2番目と3番目の骨も一緒に動きます。その骨たちの動きが悪くなったり、関節の間に炎症が起こっていたり、ヘルニア・歪みなどの物質的変化があると顎関節症の症状が出やすいのです。実際にこのケースは来られる患者さんの中でも多いですよ。
本当は首の骨はもう少し前にあります…ちょっと姿勢が悪いガイコツを書いてしまいました。手書きなのでお許しください。
このパターンは顎関節の痛みと一緒に、やはり一緒に首こり・肩こりなども起こりやすいです。
頭蓋骨の固まり
頭蓋骨は実は23個の骨に分かれています。そしてそれは、見えないレベルで動いています。(画像でいうと紫の矢印です)
その動きが小さすぎたり、早すぎたりすると顎関節が閉まるような状態になってしまいます。そうすることで顎関節の痛みが出たり、一緒に頭痛が起きたりします。具体的にはこういった症状が一緒に出やすいです。
- 雨の日や生理前に顎関節の痛みが悪化したり、頭痛が起きる
- 締め付けられるような頭の痛みがある
女性に多く見られますが、男性にも最近は増えているので、このような症状がある方は下に読み進めてみてくださいね。
顎関節症の治し方
ではそんな顎関節の痛みはどうやったら治るのでしょうか?各原因ごとにお伝えしていきますね。
全身のバランスの悪さが原因
全身のバランスが悪いことが原因で顎関節の痛みが出ている場合は、まずは歪みが出にくい生活習慣を心がけます。
- 足を組まない
- 頬杖をつかない
- 電話を方と耳の間に挟んでしない
- 横ずわりをしない
- ズボンのポケットに財布や携帯などのものを入れない
などです。これらは、顎関節や骨盤に歪みを出さないようにするポイントです。また、「上記のことをしていないのにバランスが悪い気がする…」というあなたは、内臓が原因かもしれません。
そういった場合は、
- 暴飲暴食を控える
- 甘いもの、お酒、塩分、サプリメントのとり過ぎなどは控える
- 6時間以上の睡眠をとる
などといったことを意識してみてください。
頚椎に原因がある
頚椎に原因があって、顎関節に痛みが出ている場合、まずは頚椎の動きを正常にする必要があります。この場合、自分でのケアをするのは危険なので、まずは整形外科や整骨院にご相談してください。
頚椎に原因がある場合はこんな症状が出やすいです。
- 首や肩のコリや痛み
- 頭痛
- 手や腕のだるさ、しびれ
こういった症状がある方はなるべく早い段階で整形外科や整骨院に行ってみてくださいね。
頭蓋骨の固まり
頭蓋骨の固まりが原因で顎関節の痛みが出ている方には、頭蓋骨を直接触り、動きを出していく、もしくは自律神経が乱れていることも多く見られるので、自律神経の調整をしていきます。頭蓋骨の調整や自律神経の調整も自分では難しいですが、これらのことをしてみてください。
- 生理前や雨の日の前、急激に温度が変わる時におへその両脇を温める
- 首を冷やさない
- 1日6時間以上の睡眠をとる
自律神経や頭蓋骨の硬さは、ストレスだけでなく、生理前の体の変化、気候の変化、睡眠などでも乱れてしまいます。当院の治療でも自律神経を整えることはできますが、ご自分でもできることはあるので、まずは出来る範囲で良い習慣を癖付けしてくださいね。それだけで痛みが軽減したり、治りが早くなることも多いですよ。
顎関節の痛みがある時に気をつけた方が良いことは?
今までは、顎関節の痛みの原因やその治し方をお伝えしてきましたが、顎関節の痛みが出ている時、共通してしない方が良いことをお伝えしていきます。
- ガム、チューイングキャンデー、固いものは避ける
- 頬杖をつかない
- 耳と肩の間に電話を挟まない
- 片方の顎でものをかみ続けない
これらは顎の関節に直接負担をかけるので、顎関節の痛みが増したり、治りにくくなったりしやすいです。なので、これ以上悪化させないために、症状をスムーズに改善させるために意識してみてくださいね。
まとめ
基本的には、顎関節の痛みはなくなります。ただ、スムーズに治るか、長引いてしまうかは処置の仕方次第です。
食事や普段の生活が快適にできるよう、原因を知り、正しい治療をすることをお勧めします。諦めず、改善に向けて頑張りましょう。そのためにお役に立てれば嬉しいです。