慢性の腰痛持ちで、仕事や家事などで負担がかかると痛みが出たり、おさまったりの繰り返しになっているということはよくあることと思います。そんな繰り返しから抜け出すには筋肉が弱いからトレーニングが必要だ!と思っていませんか? でも、腰痛対策の筋トレって何をすればいいのかわからない…自己流だと逆に痛めてしまうかもしれない…なんてことはありませんか? 患者さんからも意外と「筋トレしたいけどどうしたらいいですか?できたら私にもできる簡単なのがあれば…」とよく質問があります。 この記事では、だれでもできる簡単な腰痛対策の筋力トレーニングと、正しい方法と注意点を図解つきで詳しくお伝えしていきますね。 簡単で、正しい腰痛対策の筋力トレーニングを知っていただくことで、腰痛を予防できるようになり、間違ったやり方で逆に痛めてしまうなんてこともなくなるので、ぜひ役立ててくださいね。
筋トレは間違ったやり方をすれば逆に悪化してしまうこと、知ってましたか?
「腰痛対策には筋トレが大事!」ってよく聞きますよね? 結論からいうと、その通り。
だけど、間違ったやり方でしていると悪化しちゃいます。
「昔流行った筋トレ方法は間違いだらけ?!」
例えば、「腹筋と背筋を鍛えると良い」って聞いたことあると思います、そこで腹筋と背筋を自己流でがむしゃらに頑張る方ってとっても多い。その多くが小中学生時に体育の授業でやってたやり方を思い出して頑張っている。実は10年、20年前の筋トレ方法って今では「絶対ダメ」なんてことだらけなんです。
腹筋なら、「膝を曲げずにやっていたり、体を完全に起こすまで持ち上げている。」背筋では、「足を固定して限界まで腰を反ったり。」こういうやり方が主流でしたが、腰を痛める可能性がとっても高い。他の筋トレで有名なのが昔流行った「うさぎとび」ですね、マンガ巨Oの星でも主人公がやってましたが今は膝・腰を故障するので「絶対ダメ」です。
今から腰痛対策の筋トレをやろうと思っている、またはやっている方は大丈夫でしょうか?自己流でがむしゃらにしていたり、痛くても我慢してやっているなら注意が必要です。 また、腰痛でも筋トレをやってはいけない場合もあります。次はそのことについて説明しますね。
筋トレをやっていい腰痛、やっちゃダメな腰痛がある!
筋トレは腰痛対策に良いといっても、とにかく筋トレをすればよい訳ではありません。 もちろん、筋トレをやっていい腰痛と、やっちゃダメな腰痛があります。
この2つについて、大まかにどう見分けて筋トレをしたらいいかをわかりやすくお伝えしますね。
「筋トレをやっていい腰痛はこんなとき!」
A.とにかく痛みやシビレが無いときです。 慢性腰痛持ちがあっても、痛みやシビレ、体調不良を感じてはいない時。シンプルですが、これにつきますね。
「筋トレをやっちゃダメな腰痛はこんなとき!」
A.痛みや痺れがある、体調不良、腰痛治療に通っていて先生から許可が出ていないとき。 症状がある時は基本的にダメです。また、治療に通っている環境にある方は始める際は必ず先生の許可をとりましょう、またどういう筋トレがいいかは聞いてみてください。 大まかにわかりやすく見分ける方法は、以上になります。
とにかく痛みやシビレ、体調不良の場合は悪化する可能性が非常に高いので注意しましょう。以上に当てはまらない、慢性腰痛持ちの方、腰痛の対策予防したい方は大丈夫です。次に簡単で無理なくできる腰痛対策の筋トレをお伝えしますね。
腰痛対策の筋トレは四つんばいではじめましょう。
「腰痛対策の筋トレでどこを鍛えるか?!」まずは筋トレをする前に鍛える場所を知っておくほうが、筋トレの効果が高まるので知っておいてください。
結論、「体幹」です。 体の中心部ですね。
ここにはいわゆる腹筋や背筋も含まれます。さらに「インナーマッスル」といって腹筋や背筋のさらに深部を鍛えますので、腰痛対策するための筋肉はもちろん姿勢をキレイに保ったりする筋肉をトレーニングできるので一石二鳥ですね。
上記の写真は左が正常で、右が筋肉が弱ったパターンです。筋力が弱るとこんな感じで姿勢を保てなくなることで、体への負担がかかりやすくなり腰痛や膝の痛み、肩こりなんかもでやすくなっちゃうんですね。ということは「やっぱり筋トレはやっぱり大事だな」そう思われたことでしょう。
ではまず初級編から!
初級編
四つんばいになります。このとき背骨がふにゃっとなったりしないように、まっすぐをイメージしてください。
右手をまっすぐ伸ばします。このとき背骨がふらつかないこと!これが一番大事です!30秒くらいキープしたら四つんばいにもどります。(左手も同様にします)
右足をまっすぐ伸ばします。特にこの時、背骨に上半身がふらつきやすくなりますがピシッとまっすぐキープしましょう。30秒くらいで四つんばいにもどります。(左足も同様にします)
※注意点 上から見たときの図ですが、このようにカラダが右に流れてふらつくと、体幹がうまく鍛えられないので注意しましょう! 各30秒と書きましたが、これは目安です。少しプルプルする、もしくは少し疲れてきたら次にいくといいですね。 これを2セットから3セット、行うことをオススメします。以上が初級編ですね、次はこれがへっちゃらになった人向けの中級編に行きましょう。
中級編
四つんばいになります。ピシッとふらつかないことが基本です。
初級編は手と足を分けてしましたが、右手と左足を同時にあげてふらつかないようにバランスを保ちます。結構難しいですが、すぐ慣れると思います、呼吸だけとめないように。これも30秒くらいしたら四つんばいに戻って休憩しましょう。(左手と右足も同時にあげて同様にします)
※これも2セットから3セット行いましょう。秒数は30秒と書きましたが、これも少しプルプルしたり疲れを感じるまでを目安にすると良いです。くれぐれも無理してしないようにしましょうね。
筋トレの王様「スクワット」も腰痛対策に最適
スクワットってよく聞きますよね?スクワットは筋トレの王様とも言われるくらい人間の大事な足腰を鍛えることができます。先ほどの四つんばいの筋トレと一緒に無理なく行いましょう。
足を肩幅に、つま先をまっすぐに向けましょう。
腰を落とすのですが、 膝をつま先より前に出ないようにすることと背中が丸くならないように注意します。 腰を深く落とす必要はないので、この2点だけ注意してゆっくり立位に戻りましょう。 回数は15回ほどゆっくりしましょう。目安は足が少し疲れるくらいの回数ですので、それを目安に2セットか3セット行います。
できるだけ毎日これらのトレーニングを行うことがベストです! 最初に書いた「筋トレをやっちゃいけない時」にあてはまらないことだけ確認して、コツコツと腰痛対策をしていきましょう。
こんな効果も?!ダイエットやスタイルアップの効果が!
腰痛対策の筋トレをお伝えしてきましたが、実はこれらの筋トレはダイエットや女性にはうれしいスタイルアップの効果も期待できます。「体幹」を鍛えることで体の軸が安定し、良い姿勢も保ちやすいので、筋肉を効率よく使えて代謝がよくなったり、バストやヒップのラインがきれいに見えるので、一石二鳥どころか良いことがたくさん期待できます。
「美しく、健康なカラダを楽しみながら手に入れましょう」
「筋トレ=忍耐、しんどいもの」という認識があると思いますが、実は楽しみにしながらできる要素もあるんですよね。ボディビルダーの人たちがあんなにストイックに頑張れるのも、自分がカッコよくなる楽しみだったり、女性なら美しくなる楽しみがあるから頑張れるというのもあります。ぜひ、腰痛対策だけでない、あなたのメリットを求めて続けていけたら楽しく続けられますね!
筋肉痛が出ている、そんな時は気にせず続ける?それとも休む?
頑張って筋トレをしていると、翌日筋肉痛が出る事があります。
そんな時はどうするか?
とにかく、その日は休みましょう!その後筋肉痛が引いたら、また筋トレをする。これは守るようにしてくださいね。 筋肉痛が出ている時は、筋肉を休めてあげたほうが、効率よく筋肉を鍛えることになります。筋トレを始めて最初のうちは筋肉痛がでやすいので、注意しておいてください。
おわりに
いかがでしたか?あなたの腰痛対策のための筋トレに役立つとうれしいです。筋トレをやっちゃいけない時の判断と正しいやり方、また痛みや筋肉痛があるときは無理せず体を休めて、継続していくようにしてみてくださいね。 腰痛の不安から解消されて、楽しい毎日を過ごせるように願っています。